2013年7月4日木曜日

公園での出会い

日本に着いて5日目、時差ボケがある日とない日が交互に来ています。

子猿たちは2日から地元の学校にて体験入学をさせて頂いています。フランスではこのような受け入れ体制がないらしいです。私のような立場の親、そして子供にとっては本当にありがたい制度。
この体験より、彼らが日本の情緒を感じ取ってくれるといいな、と願っています。

日本の児童は、フランスの学校と違い付添なしで通学しますが、昨年の体験入学で、兄猿はこれがとっても気にいたよう。チビ猿も羨ましかったようで、初日迎えに行った日にゃ、私の姿を確認したのにもかかわらず、前を素通りされました。
最近は子供を刃物で傷つけるというおぞましい事件が連発しているし、母猿はフランス式に慣れているので、ハラハラ。

昨日の放課後は裏の公園に行きました。
この公園の角には、駄菓子やかき氷を売るお店があって、子猿たちはパリを発つ前からそこで何か買ってもらえるのを楽しみにしていました。
……ということで初ラムネ。
可愛いデザインね!
昨年は、子供たちが同伴されずに1人で公園に来ることに驚いたものですが、今年は親御さんの姿もちらほら。フランス式に慣れている私としては、この様子にほっとしました。

この公園は広々としていて昭和の香りのする素敵な公園なのですが、一方、無防備な感じがします。
背の高いジャングルジムがあったり、木登りしている子もいます。
ブランコも、ま、これは子供たちの使い方なのですが、激しいこと!何回「落ちる!!」と心臓が止まったか。周りの子供たちも、平気でブランコすれすれのところを通るし。フランスだと、まず保護者がいるから、そんな激しい乗り方が放置されることは少ないし、そもそもブランコがある公園が少ない。
またフランスの公園では遊具の周辺はスポンジ状の床素材や大きめのおが屑を敷いています。

さて、心配しながら子猿たちを見張っていると、
「フランスから来られた方ですか」
と声を掛けられました。
チビ猿のクラスメートのおばあ様とのこと。高齢ママが多いフランスの感覚で居たのでお母様だと思いました。
知的な語り口で、地域のことなど教えてくださりました。
そして公園についても教えて頂きました。殆どの公園では木登りは禁止されていなく、危ない体験の中で体得してもらう、というスタンスでいること、小学生以降は、公園にも1人で来てもいいこととされているなどなど。

なるほどなるほど。
でも勇気がいるなぁ。正直、フランス式の方がいいな、と思います。日本の場合は、誘拐などの犯罪だけでなく、天災もあるし、小さな路地でも車の往来が多いし。過保護かしらね、私。
風に飛ばされたのか、公園のアジサイが沢山落ちているのを
兄猿が拾ってくれました。
そんな意見交換をしながら、ご自身のお仕事、シニア・ライフ・アドバイザーについても教えてくださりました。認知症防止のコツや、断捨利というのでしたっけ、身の回りの整頓の大切さ、また、どうやって死にたいか、などを記すエンディングノートについての啓蒙など、とても興味深い話でした。

夜、母にこのことを話すと、最近、母の友人らで集まると、こういう話ばかりだそうです。「ちょっと前までは無関心だったのに、近い人が亡くなると急に他人事じゃなくなってね」 

いいことだな、と思いました。
私もこの世を去るときは、人に迷惑かけたくないし、また、無駄な延命処置や返って痛みを増大させるような滋養強壮などはやって欲しくない。できるだけ自然な形で自然に帰りたいものね。
同様に、親などを見送るときは親の望む形で死なせてあげたい。それが本人の手によって文書化されていると、医療関係者などに対しても、説明し易いですものね。

最後に、公園の方は「一日一回は大笑いすること、これがボケ防止のポイントよ」
とのこと。

素敵な出会いでした。