2012年1月28日土曜日

フランスの音楽教育



今週は仕事にはまっているのにも関わらず、二回も子猿の学校行事のヘルプに借り出されました。「Noといえない日本人」なのです、私も。 

一回目は火曜日でした。小1の兄猿の学年が市のコンセルバトワール(音楽院)に音楽を聴きに行くのの付き添いです。 

コンセルバトワールなんていうと、すごくハイソな感じがするのは私だけでしょうか。 


こちらでは、各市や区などの自治体が運営していて、6歳から大人まで音楽教育をしてくれます。授業料は、収入によって換わるのですが、たとえ一番高いのでも個人でピアノなどを習うより割安です。ただ、席が少ないので、友人らでコンセルバトワールに子供を入れた人は、登録開始の前夜12時から並んだり、とか大変なようです。 

通常は、5、6歳で音楽遊びのようなもの、6,7歳で音符を読めるようにしたり歌ったり、7,8歳で楽器を選んで習い始めるらしい。 

日本にはないですよね、こういう組織だった児童向けの音楽教育。その代わりに学校で音楽の授業がある。フランス、基本的にないんです、音楽の授業。やっている学校もあるらしいけど、例えば、子猿達の学校はありません。合唱すらも、有料の課外授業として、申し込んだ生徒だけが、放課後や昼休みに集められて習っています。 

日本式、フランス式、どちらがいいと思うかは意見が分かれるところでしょう。 

私は今回の体験で、断然フランス式に一票!と思いました。 

今回のオーケストラは小学校高学年~中学生によるものでした。これが素晴らしいクォリティーなのです。しっかりオーケストラしているんです。オバサン感動で涙が浮かんでしまいました。兄猿は個人の先生にピアノ習っているのですが、「ピアノ弾く人がいないね、ぼく、大きくなったら弾こうかな」なんていっちゃって、やる気だしてくれたでしょうか。 

コンセルバトワールの施設は色々でしょうが、子猿の学校はフランスでもそのリッチ度で一、二を争うブローニュ市にある為か、立派でした。コンサートホールもあって、もうオバサンびっくり。5、600人は入る規模ですよ。この舞台に立つ!という経験は意義深いものになるのではないでしょうか。 

いやぁ、本当に感動でした。 
悪いけれど、日本の学芸会だと演奏者の親以外の人が、音楽的にここまでの感動をすることなんてそうそうないのでは。 

子供だって、大した感動は与えてない、という失望感も、うっすらと感じているのではないでしょうか。 

音楽の授業も、「つまんなけれど、ま、楽勝授業だしぃ」という受け取り方ではないでしょうか。 

……これ、全部、私のことです。多分、あまりにも音楽的センスがなかったのと先生がハズレだったからネガティブなのでしょう。そうでなかった方、これ読んで不愉快に思わないで下さいね。
私ももし、授業の中で、由紀さおりさん姉妹の童謡コンサートだとか、郡山中学のあの素晴らしい合唱を訊く機会があったら、もっと感動を教えてくれてたら、音楽に対する取り組み方も違ったものになっていたかもなぁ、って思うのですよ。 

もちろん、フランスの方式も一杯穴ぼこあります。コンセルバトワールの教え方が才能を摘んでいると聞きますしだ、そもそも人民平等という割には定員少ないから子供皆に機会があるわけではないし、親がやる気なければ、秘めた才能を持つ子は日の目をみることはないし。 

長くなってすみません、いつも。
ちょっとした感動でした、コンセルバトワールの付き添い。

皆さん良い週末を!