2011年12月5日月曜日

眠り病と読書

不眠症気味の夫の分まで眠りに眠った週末でした。果たして先週一週間飲まされた抗生物質のせいなのか、実は子猿達より風邪ウィルスをもらっていたのかわかりませんが、朝寝坊して、昼から夕方にかけて寝て、夜は不通に早寝してました。

また週末のパリは雨模様で、家族みんながダラダラムードだったのも拍車をかけたかもしれない。夫はコンピュータで趣味の世界に没頭。子猿達は、引越しするお友達から頂いた機関車でトーマスの世界に入り、姪っ子はMP3を聴きながらノリノリで歌っている。私は睡眠の合間に、雨読に耽る。

どれもヒットだったのですが、まず、神永学氏の「心霊探偵八雲①」、これ面白いですね。近年、心霊ものが流行っていませんか?私が読んだだけでも、雨柳堂夢咄、百鬼夜行抄、陰陽師(ちょっと違うか)・・・・・、どれも亡くなった方との交信っていうことかと思うのですが、これは何か現代日本人の死生観に関連するのでしょうか。神永氏の文章は何か私にフィットするものがありました。

次も初めての作家、宇江佐 真理さんの雷桜。うわぁ、素敵な話!と思うと既に映画化されている。凄いですね、日本の商魂。でも、こういう秀作が映画化されるのは嬉しいことです。淀んだところのない筋も気に入りました。悪人以外はみんな善人なんだけど、それがうそ臭くないところに技量を感じる。宇江佐 真理さん、これから凝りそうです。

新しい作家といえば先週読んだ道尾秀介氏の月と蟹も良かった。まだ若い方なのですね、びっくりしました。文体からはもっとおっさんおっさんしている人かと思ったのに。

昨夜から再チャレンジ中の奥泉光氏の「グランド・ミステリー」もはまってきました。この作家は思いっきり自分の持ち味を前に出し、オタクと思われようが、宗教的(クリスチャン)に偏っているといわれようが、読みにくいといわれようが、書きたいように書く、それも肩張らずに自然体で(オタクってそういうところありますよね)好きなように書いているところが好きです。

皆さん、今働き盛りの年代の方達。こんなに才能豊かな作家が沢山いることを知ると、この先の人生も飽きることがない、とホッとします。
睡眠も十分すぎるほどに補充した週末。まだ眠い気もするけれど、働きますか、月曜日。

どうぞ良い一週間を!